【2025年最新版】関東運輸局が導入したスマホで申請書作成可能な「登録手続き申請書メーカー」とは?

はじめに
薄暗い照明、ずらりと並んだ窓口、そして、どこか威圧感のある独特の雰囲気…。クルマの売買や譲渡、住所変更などで、誰もが一度は訪れることになる「運輸支局(陸運局)」。そこで私たちを待ち受けているのが、専門用語が並び、どこに何を書けばいいのか分からない、複雑な申請書の数々です。
たった一つの記入ミスで、長い列の最後尾に並び直しを命じられる。そんな、苦い経験をしたことがある方も少なくないでしょう。しかし、その“悪夢”のような手書きの時代は、今、終わりを告げようとしています。
2025年2月6日、国土交通省関東運輸局は、自動車保有関係手続きのデジタル化を推進する、画期的な新サービス「登録手続き申請書メーカー」の運用を開始しました。これにより、これまで窓口で時間をかけて手書きしていた申請書の作成が、ご自身のスマートフォンやPCで、いつでも、どこでも、簡単に行えるようになったのです。本記事では、このサービスの具体的な利用方法から、対象となる手続き、導入の背景、そして私たちのカーライフをどう変えるのか、その将来的な展望まで、徹底的に解説します。
目次
1. さらば、手書きの悪夢。従来の手続きが抱えていた“3つの苦痛”
この新サービスの価値を理解するために、まずは、私たちがこれまで直面してきた、従来の手書き申請が抱える「3つの苦痛」を振り返ってみましょう。
- 苦痛①:専門用語だらけの“解読不能”な申請書
「OCRシート第1号様式」「譲渡証明書」「委任状」…。ただでさえ馴染みのない書類の上に、「譲渡人」「譲受人」「車台番号」といった、専門用語が並びます。どこに、誰が、何を書けばいいのか。見本とにらめっこしながら、恐る恐る記入していく作業は、大きな精神的負担でした。 - 苦痛②:たった一つの“記入ミス”が、全てを振り出しに戻す
ボールペンでの手書きが基本のため、書き損じは許されません。住所の番地を間違えた、押印する場所を間違えた…。たった一つのミスで、新しい用紙をもらい、長い列の最後尾に並び直すという、絶望的な経験をした方も多いはずです。 - 苦痛③:平日の昼間しか開いていない、限られた時間との戦い
運輸支局の窓口は、平日の日中しか開いていません。この手続きのためだけに、仕事を休まなければならない。そして、限られた時間の中で、慣れない作業を焦って行い、ミスを誘発する。この悪循環が、多くのユーザーを悩ませてきました。
2.「登録手続き申請書メーカー」とは?その画期的な仕組みを徹底解剖

「登録手続き申請書メーカー」は、これら全ての“苦痛”を解決するために生まれました。その仕組みは、非常にシンプルかつスマートです。
ユーザーは、ご自身のスマートフォンやPCから、専用のウェブサイトにアクセス。画面の案内に従って、必要な情報をキーボードで入力していくだけ。入力が完了すると、その申請内容が記録された、固有のQRコードが発行されます。
そして、運輸支局の窓口に設置された専用の読み取り機に、そのQRコードをかざすだけで、入力した内容が完璧に反映された申請書が、その場で自動的にプリントアウトされるのです。これにより、前述した「手書きの苦痛」は、完全に過去のものとなります。
このシステムは、国が推進する行政手続きのデジタル化(DX)の一環であり、利用者の負担軽減と、窓口業務の効率化という、双方にとって大きなメリットをもたらすことを目的としています。
3.【実践編】個人売買での「移転登録」を例に、使い方をステップ・バイ・ステップで解説
実際の利用方法は、驚くほど簡単です。ここでは、最も利用頻度の高い「個人売買や譲渡に伴う、名義変更(移転登録)」を例に、その手順を見ていきましょう。
- 【STEP1】サイトへのアクセスと、手続きの選択
スマホやPCから、関東運輸局の「登録手続き申請書メーカー」のページにアクセスします。トップページに表示される手続き一覧の中から、「移転登録」を選択します。 - 【STEP2】必要事項の入力
画面が切り替わり、申請に必要な情報の入力フォームが表示されます。車検証を手元に用意し、- 自動車登録番号(ナンバープレートの番号)
- 車台番号
- 旧所有者(譲渡人)の氏名・住所
- 新所有者(譲受人)の氏名・住所
- 新しい使用の本拠の位置(駐車場)
- 【STEP3】QRコードの発行と保存
全ての入力が完了し、送信ボタンを押すと、受付完了画面と共に、あなたの申請内容が記録されたQRコードが発行されます。この画面をスクリーンショットで保存するか、URLをブックマークしておきましょう。 - 【STEP4】運輸支局の窓口へ
譲渡証明書や印鑑証明書、車庫証明書といった、他の必要書類を全て揃え、管轄の運輸支局へ向かいます。 - 【STEP5】QRコードをかざして、申請書を印刷
窓口に設置されたQRコードリーダーに、保存しておいたQRコードをかざします。すると、あなたが入力した内容が完璧に印刷された、OCRシートなどの申請書一式が出力されます。 - 【STEP6】押印し、書類を提出
出力された申請書に、必要な箇所(委任状など)へ押印し、他の書類と共に窓口に提出すれば、申請は完了です。
これだけの手順で、あの面倒だった手書き作業と、それに伴う記入ミスのリスクから、完全に解放されるのです。
4. 未来へ。電子車検証との連携で、手続きはさらに“スマート”になる
この「登録手続き申請書メーカー」の進化は、まだ止まりません。2025年5月上旬以降、さらなる利便性の向上を目的とした、画期的な機能が追加される予定です。
それが、「電子車検証ICタグ」の読み取り機能です。 2023年1月より導入された、新しいA6サイズの車検証には、ICチップが埋め込まれています。今後のアップデートでは、スマートフォンのNFC機能(かざして読み取る機能)を使って、このICタグを読み取るだけで、車検証に記録されている車両情報(車台番号や所有者情報など)が、申請書メーカーのフォームに、自動で入力されるようになります。
これにより、手入力によるミスはさらに減り、申請書作成の時間は、劇的に短縮されることになります。まさに、自動車手続きが、名実ともに「スマホで完結」する時代の到来です。
5.「DIY」vs「専門業者」、デジタル時代の賢い選択は?
この「登録手続き申請書メーカー」の登場により、個人が自分で手続きを行う「DIY」のハードルは、確かに大きく下がりました。しかし、ここで一つ、冷静に考えてみる必要があります。
新ツールが“解決してくれない”問題
このツールが簡略化してくれるのは、あくまで「申請書を作成する」という、手続き全体の中の一部分だけです。クルマの売買や譲渡という、大きなイベント全体を見渡した時、以下のような、より本質的で、リスクの高い問題は、依然として残されています。
- 価格交渉のリスク:個人売買において、あなたは、愛車の適正な市場価値を知らないまま、相手と交渉しなければなりません。
- 金銭授受のリスク:高額な現金のやり取りには、常に危険が伴います。
- 手続き不履行のリスク:最も恐ろしいのが、クルマと書類を渡したのに、新しいオーナーが名義変更をいつまでも行ってくれない、というトラブルです。そうなると、自動車税の請求は、永遠にあなたの元へ届き続けます。
- 時間と手間のコスト:結局、平日に休みを取り、運輸支局まで足を運ばなければならない、という根本的な問題は、解決されません。
究極のソリューション:「専門業者」への依頼
これらの、手続き全体にまつわる、あらゆるリスクと手間を、完全にゼロにする方法があります。それが、私たちモビックのような、専門の買取業者に、全てを任せてしまうという選択です。
モビックに売却をご依頼いただければ、査定から、契約、そして、最も面倒な運輸支局での名義変更手続きまで、全てのプロセスを、お客様に代わって、費用無料で、私たちが責任を持って行います。あなたが運輸支局の場所を調べる必要も、QRコードを用意する必要も、一切ありません。
「登録手続き申請書メーカー」は、素晴らしい進歩です。しかし、あなたが求めるのが、究極の「安心」「時間」「利便性」であるなら、その答えは、やはりプロフェッショナルへの依頼にあるのです。
6. サービス詳細情報(対象手続き・対応地域一覧)
「登録手続き申請書メーカー」が対応している手続きと、設置場所の一覧です。(2025年8月現在)
対象となる手続き
- 移転登録(名義変更)
- 変更登録(住所変更など)
- 一時抹消登録(一時的な廃車)
- 永久抹消登録(解体に伴う廃車)
- 輸出届出
- 自動車検査証再交付
- 継続検査(ユーザー車検)
自動車および250cc超の二輪車に関する、主要な手続きのほとんどをカバーしています。
対応地域と設置場所
現在、このサービスが利用可能なのは、関東運輸局管内です。
- 東京運輸支局(品川、足立、練馬、多摩、八王子)
- 神奈川運輸支局(横浜、川崎、相模、湘南)
- 埼玉運輸支局(大宮、熊谷、所沢、春日部)
- 千葉運輸支局(千葉、習志野、袖ケ浦、野田)
- 群馬運輸支局、茨城運輸支局(水戸、土浦)、栃木運輸支局(宇都宮、佐野)、山梨運輸支局
7. まとめ:自動車手続きは、ついに“スマホで完結”の時代へ
2025年2月から関東運輸局が導入した「登録手続き申請書メーカー」は、これまで多くのユーザーを悩ませてきた、手書きの申請書作成という負担を、劇的に軽減する画期的なシステムです。今後、電子車検証との連携が進めば、その利便性はさらに向上し、いずれは全国展開されることも期待されます。
自動車やバイクの手続きを自分で行う方にとっては、これを使わない手はありません。しかし、同時に、クルマの売買という、高額でリスクの伴う取引全体を、より安全に、そしてスムーズに終えたいと願うなら、全てのプロセスを専門家に一任するという、賢明な選択肢も、常にあなたの手元にあることを、忘れないでください。
■登録手続き申請書メーカー
https://formaker.publicserviceplatform.com/kks/
■問い合わせ
関東運輸局自動車技術安全部管理課
TEL:045-21-7253
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